コロナ(COVID-19)の治療費はいくら?患者申出療養と先進医療

こんにちは、ケミスト黒岩です。今回はお金の話。治療費について解説します。

米の病院、コロナ治療で1億円超請求 2カ月入院の70歳男性に
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020061400163

高額な医療費で知られるアメリカでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療になんと1億円を超える請求が来ることもあるそうです。

さて、我々の住む日本では治療費はどのくらい掛かるのでしょうか。もしものときに焦らないためにも、ここで一度、医療費について把握しておきましょう。

日本の健康保険制度

日本は国民皆保険制度の下、現役世代であれば医療費は一般的に3割負担となります。残り7割は公費と保険料から賄われており、これを保険診療と呼びます。

美容に関する治療など健康保険が使えない治療は自由診療と呼ばれ、保険診療と自由診療を組み合わせること(混合診療)はできません。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療費

さて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療費についてはどうでしょうか?これも3割負担?

COVID-19は感染症法における指定感染症と定められています。政令により指定感染症とすることで隔離措置などをできるようにしているのですね。

そして、この指定感染症であるCOVID-19の治療費は全額公費負担となっています。これは、保険適応のないアビガンなどの薬を使用した場合も同様です。

また、PCR検査についても、医師が必要と判断した場合には公費負担となっており、自己負担はありません。

この点は、もしものとき助かりますね。

問5 PCR検査等が実施できる場所や費用はどのようになっていますか。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00004.html#Q5
感染した入院患者の医療費は、公費により負担する。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/th_siryou/kinkyutaiou_corona.pdf

先進医療

COVID-19の治療は、指定感染症ということで自己負担金の心配はありませんでした。それでは、健康保険の使えない他の治療はどうでしょうか?

テレビCMでも耳にする先進医療という言葉。これは将来の保険適応が期待されている医療技術で、例外的に保険診療と組み合わせることができる治療法です。

ただし、先進医療を受けられる病院は限られており、その多くが大学病院など設備、人員の整った大病院となっています。

患者申出療養

先進医療とともに知っておきたいのが、2016年4月に新しく始まった制度である患者申出療養です。先進医療とは異なり、患者さん自身が起点となって医師に申し出ることができます。

また、審査期間も6週間に短縮されており、治療を受ける医療機関も大病院に限定されません。

現在実施されている患者申出療養については、厚生労働省のホームページで確認することができます。

患者申出療養の各技術の概要
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/kanja/kikan.html

海外で行われている治療でまだ日本では保険適応がない治療も、この患者申出療養を利用すれば治療費を抑えることができるかもしれません。

もし心当たりがある場合は医師に相談してみましょう。

患者申出療養制度について詳しくはこちら!

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