★洗脳★に効く処方箋

みなさん、こんにちは。薬剤師・ケミスト黒岩です。 今回のテーマは「洗脳」。そこには意外にも、人間が賢く生きるためのヒントが随所に隠されているようです。

すでにあなたは洗脳されています。
洗脳と言うと、なんだか怪しげな宗教や、最近ではテロ組織の勧誘などを思い浮かべたりする方も多いかと思います。でも、最初にはっきりとお伝えしておきたいのは、洗脳はそんな遠い世界の話ではないということ。むしろ日常そのもの。皆さんの身近なところで“洗脳”は繰り広げられているのです。 例えばあなたは、本当に痩せなきゃ駄目なのでしょうか。結婚しなきゃ将来、不幸になるのでしょうか。無添加食品を食べていれば本当に健康でいられるのでしょうか。そして、宗教に入らないと幸運がやってこないのでしょうか…。これらが良いか悪いかはともかく、知らず知らずのうちに私たちは、企業や他人の戦略によって洗脳され続けているのです。
1時限
自ら考えることを放棄して、 すべて他人まかせの現実逃避。
将来、生活できなくなったらどうしよう…。結婚できるのかな…。 実はこれら不安というものは、不幸のドン底にいる状態よりも、まだまだ選択と可能性が残されている、はたからすれば比較的幸せそうに見える時にやってきます。 でも、実はこの時こそが、人間の不安感を最大に掻き立てるとてもしんどいタイミング。右にいけば良いのか、左が正解なのか、はたまた来た道を帰れば良いのか…。 人は迷いがエスカレートしてしまうと、誰だって見えるわけのない未来に押し潰され、解決の無い袋小路へと追いやられてしまいます。 そんな時、ふっと振り返ると、にっこりと笑みを浮かべているのが、洗脳地獄…。元気な時であれば、誰でも見破ることが出来る偽物なのですが、弱った人にとっては、どうしても本物のオアシスに見えてしまう時があるのです。 「大丈夫、右へいきなさい。」と、このような導きの言葉から悪夢は始まります。未来への行き先を照らされることで、不安でマックスだった心は、一気にリラックス…。この人の言葉を信じてついていけば大丈夫かも。もう、二度と闇には戻りたくない。一生ついていきたい、と徐々にエスカレートしていき、答えを出せずに苦しみしか生まなかった自らの思考回路のほうは、バッサリと停止させていってしまうのです。 よって、洗脳されてしまった人は、いくら周囲の人間に、「騙されているぞ、なぜあんなところに?」などと言われても、以前のように不安や深い闇と戦う必要がない分、本人にしてみればとても楽な状態です。 いえ、むしろユートピアといっても過言ではないでしょう。当然、本人にとって騙されている自覚などあるわけもありません。つまり、自らの考えを放棄して他を全力で信じることで不安の解消を狙う、それが洗脳されてしまう人間の正体なのです。 何とも切ない話ですが、洗脳はいわば、人間の信じる力を悪用したもの。ゆえに、信じる力そのものが悪いわけでありません。包丁やお薬とまさに同じで、使い方を正しくマスターすれば、想像以上に素晴らしい力を発揮します。2時限目では、その辺りをご紹介していきたいと思います。
1時限のまとめ
自ら考え、答えを出し、それに責任を負うのは確かに苦しい。でもその判断を他人に委ねてしまってはいけません♪ byケミスト黒岩

2時限目は… 『信じる力を使えば病気も治る? をご紹介します!』

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